転職回数は何回から多い?平均は?50代60代のシニア転職

転職回数は何回から多い?平均は?50代60代のシニア転職
「50代60代で転職回数が多いと不利になる?」「転職回数は何回から多いと見なされる?」 といった不安を抱えていませんか。
確かに、転職回数が多いと企業からネガティブな印象を持たれることはあります。
しかし、転職回数が多くても、転職を成功させている50代60代はたくさんいます。
この記事では、50代・60代の転職回数が何回から不利になるのか、転職を成功させるためのポイントや職務経歴書の作成方法などについて解説しますので、ぜひ参考にしてください。
50代60代の転職回数は何回から多くて不利なのか?

まずは、50代60代の転職者数について見てみましょう。
総務省統計局の「労働力調査」によると、2023年には45〜54歳が57万人、55〜64歳が50万人が転職しています。
過去3年間の推移は、以下のとおりです。
| 転職者数 | 45〜54歳 | 55〜64歳 |
|---|---|---|
| 2021年 | 52万人 | 42万人 |
| 2022年 | 54万人 | 45万人 |
| 2023年 | 57万人 | 50万人 |
※総務省統計局「労働力調査」
転職者数は年々増加傾向にあります。
転職者が最も多い25〜34歳の82万人には及びませんが、それでも50代60代で転職している人の数は相当なものです。
続いて、50代60代の転職回数についても見ていきましょう。
厚生労働省の「令和2年転職者実態調査」によると、50代60代の転職回数の割合は以下のとおりです。
| 転職回数の割合 | 50〜54歳 | 55〜59歳 | 60〜64歳 |
|---|---|---|---|
| 1回 | 14.1% | 17.9% | 34.1% |
| 2回 | 18.3% | 14.6% | 16.2% |
| 3回 | 17.5% | 17.6% | 10.9% |
| 4回 | 14.1% | 14.9% | 20.6% |
| 5回 | 11.4% | 11.6% | 5.4% |
| 6回以上 | 24.6% | 22.9% | 12.9% |
※厚生労働省の「令和2年転職者実態調査」
50代では2回以上の転職経験がある人が8割を超え、60〜64歳でも6割以上にのぼります。
上記のデータから、50代60代は、複数回の転職経験があることが一般的であることがわかります。
ただし、「転職回数が多い」としてネガティブな印象を与える基準は企業によって異なるため、注意が必要です。
2〜3回の転職で多いと捉えられる場合もあれば、6回以上の転職でもネガティブに評価されないこともあります。
そのため転職回数が複数回ある場合は、ネガティブに受け取られないよう、転職理由や強みをアピールすることが大切です。
50代60代の転職理由で多いのは「人間関係や仕事内容への不満」

周りの50代60代がどのような理由で転職しているのか、気になる方も多いのではないでしょうか。
厚生労働省の「令和2年転職者実態調査の概況」によると、自己都合における主な離職理由は、以下のとおりです。
| 離職理由 | 50代 | 60代 |
|---|---|---|
| 労働条件(賃金以外)がよくなかったから | 50〜54歳 26.3%55〜59歳 24.5% | 60〜64歳 23.9% |
| 満足のいく仕事内容ではなかったから | 50〜54歳 26.6%55〜59歳 26.2% | 60〜64歳 28.0% |
| 賃金が低かったから | 50〜54歳 17.0%55〜59歳 25.3% | 60〜64歳 13.5% |
| 人間関係がうまくいかなかったから | 50〜54歳 31.9%55〜59歳 22.1% | 60〜64歳 22.9% |
| 会社の将来に不安を感じたから | 50〜54歳 21.8%55〜59歳 17.3% | 60〜64歳 5.9% |
※厚生労働省の「令和2年転職者実態調査の概況」から、割合の高い項目を一部抜粋
50代では「人間関係がうまくいかなかったから」が最も多く、60代では「満足のいく仕事内容ではなかったから」が最多の理由となっています。
また、給与(年収)や会社の将来性、労働条件などに不満を抱き、転職を決意するケースも多く見られます。
企業側が転職回数が多い人に対して抱く懸念

転職回数が多い人に対して、企業がどのような懸念を抱くか理解しておくことは大切です。
懸念点を理解することで、面接の準備や対策がしやすくなります。
ここでは、企業側が転職回数が多い人に対して抱く懸念点について見ていきましょう。
またすぐに辞めてしまうのではないか
企業は、転職回数が多い人に対して早期退職の懸念を抱くことがあります。
特に、転職理由に説得力がない場合、「すぐに辞めてしまうかもしれない」とネガティブな印象を持たれがちです。
中途採用には、広告費や選考・教育に多大なコストがかかっているため、企業としては短期間での退職リスクをできるだけ避けたいと考えるのは自然なことです。
株式会社マイナビの「中途採用状況調査2024年版」によれば、採用者1人あたりにかかる求人広告費は38万5000円で、応募者1人あたりの平均面接回数は3回となっています。
また、厚生労働省の「令和2年転職者実態調査の概況」によると、74.5%の企業が入社後に研修(OJTなど)を実施しています。
このようにコストがかかるため、早期退職リスクが高いと判断される場合は、採用においてマイナス要因となるため注意が必要です。
柔軟性や協調性がないのではないか
転職回数が多い人には、柔軟性や協調性が欠けているのではと懸念されることがあります。
なぜなら、企業は「過去のやり方や自己流に固執し、社風やチームワークに適応できず退職したのでは?」といったリスクを心配するからです。
企業は社風やチームワークを重視するため、周囲と軋轢が生じる可能性がある人は採用を避けられる傾向があります。
逆に言えば、柔軟性や協調性をしっかりとアピールすることで、企業の懸念を解消することができます。
スキルや経験が積めてないのでは
多くの企業は、50代60代の転職者に対して即戦力を求めています。
しかし、転職回数が多いと「各社での勤続年数が短く、十分な専門知識やスキルが身についていないのでは?」と懸念されることがあります。
即戦力を求めない企業ではそれほどの問題にはならないかもしれませんが、即戦力を重視する企業にとっては、大きなマイナス要因となる可能性があるため注意が必要です。
株式会社マイナビの「中途採用状況調査2024年版」によれば、中途採用の合否判断で最も重視されるポイントは「これまでの経歴や成績、業績」で90.1%、次いで「スペシャリストである」が88.5%となっています。
転職回数が多いシニアが転職を成功させるポイント

転職回数が多いシニアが転職を成功させるためのポイントには、覚悟を伝えること、ごまかさないこと、環境のせいにしないことなどがあります。
これらのポイントを理解し、実行することで転職活動の成功率が高まります。
ここでは、それぞれのポイントについて詳しく見ていきましょう。
今回の転職を最後にしたい覚悟を伝える
転職回数が多い場合は、今回の転職を最後にするという強い意志をしっかりアピールすることが大切です。
その理由は、企業は転職回数が多い人に対して「採用してもすぐに辞めてしまうかもしれない」といった懸念を持つことがあるためです。
覚悟を示すことで、採用担当者の不安を解消し、採用の可能性を高めることができます。
転職後のキャリアプランやビジョンについて、できるだけ具体的に説明するよう心がけましょう。
転職回数や経歴をごまかさない
採用においてマイナス要因となる可能性があったとしても、転職回数や経歴をごまかすことは避けるべきです。
採用面接官は多くの候補者を選考している経験豊富なプロフェッショナルであるため、わずかな矛盾から転職回数や経歴の偽りを簡単に見抜くことができます。
また、源泉徴収票や雇用保険被保険者証などから虚偽が発覚することもあります。
「ごまかしてもすぐにバレる」ということを理解して、転職回数や経歴は正直に伝えるよう心がけてください。
転職回数の多さを他人や環境のせいにしない
転職回数の多さを他人や環境のせいにしないことも、転職を成功させるためのポイントです。
「周囲のメンバーが良くなかった」
「上司に恵まれなかった」
「働きづらい環境だった」
など、他人や環境を非難している人は、入社後も同様の理由で退職して転職を繰り返す可能性があります。
また、自責ではなく他責の姿勢では自己成長の機会を逃し、周囲との軋轢を生む原因にもなりかねません。
企業は組織として動くため、柔軟性や協調性が欠けていることは大きなマイナス要因です。
たとえ、周囲に恵まれなかったと感じていても、面接では職場や上司のことを悪く言ったり環境を非難することはやめましょう。
これまでのスキルと経験の幅をアピールする

転職活動では、これまでのスキルや経験の幅をアピールしましょう。
多くの企業は、50代60代の転職者に対して即戦力を期待しています。
株式会社マイナビの「中途採用状況調査2024年版」によると、中途採用選考の際、スペシャリストであること(88.5%)やゼネラリストであること(84.8%)が非常に重視されています。
- マネジメントスキル
- 指導力
- 統率力
- 課題解決力
- 商品開発
- プロジェクト管理
など、これまでに培ったスキルや経験を整理し、しっかりとアピールすることが大切です。
転職回数が多くても不利になりにくい職務経歴書にする

50代60代で転職回数が多く、採用において不利になる可能性がある場合は、職務経歴書の作成に特に慎重になる必要があります。
職務経歴書は選考過程で必ず確認されるため、効果的にアピールすることで採用担当者の懸念を払拭し、好印象を与えることが可能です。
ここでは、職務経歴書を作成する際のポイントについて紹介します。
これまでの経歴の共通点を見つけ、キャリアに一貫性を持たせる
職務経歴書を作成する際は、キャリアに一貫性をもたせることが大切です。
転職回数が多いと、企業は、
「何度も転職しているため、キャリアに一貫性がないのでは?」
「安易な考えで転職を繰り返しているのかもしれない」
といったネガティブな印象を抱く可能性があります。
企業の懸念を払拭するために、過去の経験に共通点を見つけ、一貫性をアピールしましょう。
例えば、不動産、飲食、教育など異なる業界を経験していても、「顧客対応」「営業スキル」「マネジメントスキル」など、スキルや経験に焦点を当てることで、共通点が見えてきます。
そして、これらの共通点をアピールすることで、転職が意味のある選択だったことを伝え、キャリアの一貫性を強調できます。
応募企業で活きそうな経験やスキルを重点的に記載する
採用を勝ち取るためには、企業のニーズに合った経験やスキルを重点的にアピールすることが大切です。
応募企業で活かせる経験やスキルをアピールしないと、好評価を得るのは難しくなります。
例えば、不動産の総合デベロッパーでマンション営業職に応募する場合、事務スキルやプログラミングスキルをアピールしても、採用担当者にはほとんど響きません。
一方、営業スキルやマネジメント経験をアピールすれば、良い評価を得て、採用の可能性が高まります。
すべての企業に同じ経験やスキルをアピールするのではなく、応募先企業にメリットのある経験やスキルを強調した職務経歴書を作成することが大事です。
価値観や姿勢が見えると好印象
職務経歴書は、単に過去の経歴を記載するだけでなく、自分の価値観や仕事への姿勢もアピールできるツールです。
例えば、
「自己成長に努力を惜しまない」
「チームワークを重視し、責任感を持って取り組む」
「仕事に一切の妥協を許さない性格」
などを示すことで、採用担当者に好印象を与えやすくなります。
企業によっては、年齢や転職回数がネガティブに見られるため、経歴だけでなく人柄や姿勢、強みなども丁寧にアピールし、良い印象を残すことが大切です。
転職理由や経緯をポジティブに記載する
職務経歴書に記載する転職理由や経緯は、ネガティブな内容は避け、ポジティブに表現することが大切です。
例えば、
「上司との相性が合わなかったため転職した」
「会社の手当や福利厚生が十分でなかった」
などの理由では、上司や環境に不満があるとすぐに辞めてしまうという印象を与えかねません。
「スキルアップを目指して転職した」「もっと責任のある仕事に挑戦したかった」などポジティブな表現を心がけましょう。
そうすることで、前向きな転職であったことをアピールできます。
転職回数が多い場合の面接対策

ここでは、50代60代で転職回数が多い場合の面接対策について紹介します。
転職理由は必ず聞かれる!多い理由と経緯を説明できるように
中途採用の場合、転職回数に関わらず、転職理由は必ず聞かれます。
採用担当者は、
「ネガティブな転職ではないか?」
「納得のいく理由を的確に答えられるか?」
「入社後に活躍できる可能性があるか?」
などを確認するために質問します。
この質問は、他の応募者との比較もしやすいので、しっかりと準備しておくことが大切です。
例えば、以下のようにポジティブな印象を与える内容にすることが重要です。
「営業スキルを向上させるために、さまざまな企業で営業職を経験し、提案力やヒアリング力、コミュニケーション力を磨いてきました。」
「これまでの業界は異なりますが、マーケティングを通じて商品やサービスを広く普及させる仕事を意識して選んできました。」
特に転職回数が多い場合は、それぞれの転職理由と経緯を簡潔かつ論理的に説明できるようにしておきましょう。
ネガティブな事はポジティブに変換して話す
転職回数が多いことや、不満を抱えて会社を辞めたという事実は変わりませんが、その内容をそのまま伝えるのではなく、ポジティブに変換して伝えることが大切です。
そのまま伝えてしまうと、不満を感じるとすぐに辞めてしまうという印象を与え、不採用の可能性が高まります。
例えば、
- 仕事がつまらなかった
→アイデアを提案し、挑戦できる環境で働きたいと考えました。
- 周囲に高い基準を求め嫌がられた
→仕事で最高の成果を出すために、責任感を持って他のメンバーをサポートしました。
などのように、ポジティブな表現に言い換えて、回答できるように準備しておきましょう。
スキルと経験も重要だが、熱意が伝わるようにしよう
面接において熱意は非常に重要です。
「熱意を感じたので採用を決めた」と語る企業や採用担当者は多くいます。
例えば、面接で淡々と話すよりも、熱意を持って話す人の方が言葉に力強さがあり、印象に残りやすいです。
日常生活でも、理屈よりも熱意に心を動かされた経験がある人は多いでしょう。
採用担当者も人間ですので、熱意を持った候補者に対して「この人と一緒に働きたい」「これだけのやる気があれば、入社後も問題ないだろう」とプラスの評価をすることはよくあります。
準備した回答を丁寧に伝えることは大事ですが、それと同じかそれ以上に、熱意をしっかりと伝えることも大切であることを理解しておきましょう。
転職回数が多い場合は転職エージェントのサポートを受けるべき

50代60代で転職回数が多く、転職活動に不安を感じているなら、エージェントの利用を検討してみるとよいでしょう。
転職エージェントを利用することで、次のようなメリットがあります。
- 条件に合った求人を紹介してもらえる
- 職務経歴書や履歴書の作成についてアドバイスを受けられる
- 応募企業に関する詳細情報を提供してもらえる
- 過去の面接での質問内容がわかる
- 模擬面接を受けることができる など
転職エージェントは無料で利用できるため、多くの50代60代の転職希望者が活用しています。
転職活動は時間がかかることもあるため、早めに登録してサポートを受けておくと安心です。


